肌荒れ・にきび

自身がどのタイプの肌トラブルをお持ちか、まずは種類と原因を確認してみましょう。

●肌荒れの種類と原因

・混合肌タイプ

水分量が少なく、油分が過剰に出やすい状態の肌をいいます。
おもな原因には、冬場の冷気やスキンケア不足など、乾燥による肌内部の水分不足が挙げられます。

混合肌かどうか見分けるポイント：頬や目元などが部分的に乾燥し、ツッパリを感じるが、Tゾーンは皮脂が浮いてくる

・乾燥肌タイプ

水分と油分どちらも少なく、一年を通して乾燥している状態の肌になります。
おもな原因には、加齢やターンオーバーの乱れなどによる「肌の保水力の低下」が挙げられます。

乾燥肌かどうか見分けるポイント：洗顔後に肌全体がつっぱる、粉をふく

・にきび、吹き出物肌タイプ

乾燥しているところもありますが、全体的に皮脂が過剰に出ており、毛穴が詰まりやすい状態の肌になります。
おもな原因には、過剰なダイエットによる食生活の乱れ、ストレス、摩擦や紫外線などによる肌刺激などが挙げられます。

にきび、吹き出物肌かどうか見分けるポイント：Tゾーン、口元にできものが生じやすく、一年中にきびや吹き出物ができる

●にきびの種類と原因

・白にきび

皮脂や汚れによって毛穴が詰まり、白いプツっとした盛り上がりのあるにきびです。
にきびの初期段階となります。
おもな原因には、毛穴の詰まりやホルモンバランスの乱れが挙げられます。

白にきびかどうか見分けるポイント：白っぽくみえる膨らみがある、痛みやかゆみはない

・黒にきび

白にきびが酸化して、黒くみえるにきびのことです。
おもな原因には、化粧品やクリームによる毛穴の詰まり、ホルモンバランスの乱れなどが挙げられます。

黒にきびかどうか見分けるポイント：黒くポコッとしている

・赤にきび

白にきび、黒にきびが悪化し、赤く炎症を起こした状態のにきびです。
おもな原因には、ホルモンバランスの乱れ、間違った洗顔によるアクネ菌（もともと人間の皮膚に存在するにきびの原因となる菌）の増殖などが挙げられます。

赤にきびかどうか見分けるポイント：赤い腫れ、痛みをともなう

・黄にきび

赤にきびが悪化し、にきびの中に膿が溜まっている状態になります。
にきびの最終形態です。
にきびを放置することによる、アクネ菌の異常増殖がおもな原因に挙げられます。

黄にきびかどうか見分けるポイント：にきびの中に膿が溜まる（黄色くみえる）

上記に挙げた原因のほかに「肌のバリア機能の低下」があわさることで、より肌荒れが発生しやすくなります。

肌表面の角質層が持つ、外界の刺激から肌を守ったり、異物の侵入を防いだりする役割のことをバリア機能といいます。
このバリア機能が低下すると、肌内部の水分が蒸発して乾燥が進行することが考えられています。

保湿不足、冷房、冬の外気による乾燥や紫外線など「外的要因」と、ストレス、ホルモンバランスの乱れなど「内的要因」などが、バリア機能が低下する原因に挙げられます。

また、加齢にともないコラーゲンやエラスチンの生産量が減少し、肌が薄い状態になっていると摩擦や乾燥への抵抗力が弱くなり、肌荒れやにきびが生じやすくなります。

肌荒れやにきびに対しては「鍼灸（美容鍼）」がメインとなります。

身体の状態をみてツボを選び、全身に鍼をしていきます。
症状を悪化させる可能性があるため、肌荒れやにきびができている箇所は避けて、近くに鍼を刺します。

鍼を刺すと肌に小さな傷ができ、その傷を修復しようとコラーゲンの生成が活性化されていきます。
細胞の活性化から、ターンオーバーが促進してにきびの炎症を抑え、お肌をキレイな状態に回復していく仕組みになっています。

個人差はありますが、効果を持続させるためには、1ヶ月以上の継続した施術をおすすめしております。
期間や頻度については、施術者のほうからも提案させていただきます。

●保湿

肌のバリア機能を保つため、スキンケアは欠かさず行いましょう。

洗顔で毛穴の汚れを落とした後、化粧水にてお肌に水分を入れます。
そして美容液で保湿成分を補い、油分を与えて水分の蒸発を防ぐために乳液を塗ります。

●正しいクレンジング

化粧品には、肌荒れやにきびの原因となる油分が含まれています。
そのため、洗顔だけではなく、クレンジングでしっかり化粧を落とすようにしてください。

肌荒れしやすい方は、なるべく洗浄力が弱いタイプのクレンジング剤を選択しましょう。
やや多めの量のクレンジング剤を肌に乗せるようにして、優しくメイクとなじませます。
肌への刺激となるため、ゴシゴシと肌を摩擦しないようにお気をつけください。

●食生活改善

1日3食バランス良い食事を心がけましょう。
タンパク質やビタミンなど、栄養不足から肌のターンオーバーを低下させてしまう場合があります。
無理なダイエットで食事を取らないなどは、避けるようにしてください。

●質の良い睡眠

睡眠中に分泌が増える成長ホルモンの働きにより、お肌の修復が促進されています。
成長ホルモンの分泌を妨げないよう、寝る前のスマホ使用は避けて、質の良い睡眠をとるようにしてください。

●クレンジングや洗顔で肌をこすらない

摩擦により、肌のバリア機能を低下させてしまう場合があります。

洗顔の際には洗顔料をしっかり泡立て、肌の上に乗せるようにしてください。
クレンジング剤も同様に、こすらず化粧となじませるようにします。

また、洗い残しは肌荒れの原因となります。
ぬるま湯でクレンジング剤、洗顔料をしっかり落とすようにしましょう。

●運動

運動で血流を良くすることにより、お肌のターンオーバー活性化を図れます。
ウォーキングやジョギング、体操など適度な全身運動を習慣的に行いましょう。

●ストレスを溜めない

ストレスの蓄積により、肌のバリア機能低下やお肌のターンオーバーの乱れを生むといわれています。
運動や入浴、趣味などで、こまめにストレスは発散するようにしておきましょう。

●ホルモンバランス調整

女性ホルモンであるエストロゲン、プロゲステロンのバランスが乱れていると、皮膚のバリア機能の低下を招くといわれています。
肌荒れやにきびを起こさないためには、栄養バランスの整った食事、規則正しい生活習慣を心がけることで、女性ホルモンの乱れを防いでおくことが大事になります。